「現場に任せているのに動かない」「言わないとやらない」「目標を自分ごとにできていない」——。そんな組織の課題を抱えていませんか?
それは、部下が“やる気がない”からではありません。リーダーが「任せたつもり」で、本当に必要な“関わり”ができていないのです。
組織が本当に自走するようになるには、リーダーの役割そのものを見直す必要があります。
■ 「任せる」=「放っておく」ではない
「現場に裁量を与えることが大事」と言われる現代。しかし、任せ方を間違えると、放任・丸投げになってしまいます。
特に中間リーダー層が陥りがちなのは、
- 「言っても変わらない」と関与を諦める
- 「自分でやった方が早い」と手を出す
- 「自分のやり方を押し付けてしまう」
といった“極端な対応”です。
本当の意味での「任せる」とは、
適切な裁量と責任を与えつつ、成長のための支援をし続けること
です。つまり、放任でも過干渉でもなく、「見守りながら鍛える」関係性が求められます。
■ 自走する組織に必要な3つのリーダーの役割
当社の現場支援や研修でも、組織を自走式組織に変えていく中で、リーダーに求められるのは以下の3つの役割だと実感しています。
① 【方向性を示す「コンパス」になる】
「何のためにやるのか」「どこを目指すのか」が曖昧だと、現場は不安になり、動けなくなります。だからこそ、リーダーが“ビジョン”や“目的”をわかりやすく伝えることが重要です。
部下は自分で走る力を持っています。ただし、“どこへ向かえばいいか”が見えなければ止まってしまうのです。
② 【挑戦できる「安全地帯」をつくる】
失敗を恐れて動けない部下が多いのは、過去に「失敗したら責められる」「失敗が評価に響く」といった経験があるからです。
リーダーができるのは、「大丈夫、やってみよう」「失敗しても一緒に考えるよ」という心理的安全性の土台をつくること。これは言葉と態度、どちらもセットで必要です。
③ 【行動を見守り、フィードバックする】
部下が自分で考えて動くには、「見てもらえている」「気にかけられている」という実感が必要です。
- どんな行動をしていたか
- どこが良かったか
- どこを改善するともっと良くなるか
これらをリアルタイムでフィードバックすることが、行動の質を上げる鍵になります。
■ 「自走=好き勝手にやる」ではない
「自走する組織」と聞くと、「社員が好きにやっている状態」と誤解されることがあります。しかし、真の自走とは、
目的・責任・チームの連携を意識しながら、自ら判断し行動すること
です。
これは、個人任せでは絶対に実現しません。リーダーが“自律型人材を育てる”意図と行動を持って接してこそ、自走は生まれます。
■ リーダー自身も「背中で語る存在」に
部下に主体性を求めるのであれば、リーダー自身も主体的に動く必要があります。
- 自ら振り返る
- 自ら学ぶ
- 自ら発信する
これらを習慣として持つリーダーの背中を、部下は確実に見ています。「動け」と言われるよりも、「あの人のようになりたい」と思わせることが、最高の自走促進策です。
■ 自走型組織への第一歩は「実体験」から
当社では、「どうすれば部下が動くか」ではなく、「リーダーがどう関われば部下が育つか」に焦点を当てた体験型研修を行っています。
実際のリーダー役を交代で担い、仲間を率いてミッションに挑む中で、
- 任せる難しさ
- 支援する難しさ
- 信頼を築く大切さ
を体感し、「こうすれば組織が動くのか」という“腹落ち”が起こります。
■ まとめ:部下を動かす前に、リーダーが変わる
「自走する組織」は、仕組みや制度だけでは実現できません。鍵は、“リーダーの関わり方”にあります。
- 指示ではなく対話
- 監視ではなく信頼
- 放任ではなく育成
これらを体現するリーダーが一人でも増えることで、組織は確実に変わっていきます。
まずは、あなたの関わり方から変えてみませんか?
笑顔あふれる幸せに充実感を持って働ける職場を一緒に作っていきましょう!
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