次世代リーダーに「どこまで任せるか」を決める一年にしよう
新年あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
新しい年のスタートは、
経営者として「組織の在り方」を見直す絶好のタイミングです。
今年こそ次世代リーダーを育てたい
今年こそ現場が自走する組織に近づきたい
そう考えている経営者の方に、
ぜひ年初に向き合っていただきたいテーマがあります。
それが
次世代リーダーに、どこまで任せるのか
という問いです。
■ 任せたつもりなのに、なぜ動かないのか
「任せているはずなのに、結局自分のところに判断が集まる」
「現場に裁量を渡したら、思わぬ方向に進んでしまった」
こうした声は、新年の経営相談でも特に多く聞かれます。
この原因は、
任せるか、任せないか
という二択で考えてしまっていることにあります。
本当に必要なのは
どこまで任せるか
どこからは任せないか
を明確にすることです。
■ 自走しない組織に共通する曖昧さ
次世代リーダーが育たない組織には、
次のような曖昧さが存在します。
- 判断してよい範囲が分からない
- 失敗してよいラインが見えない
- 最終的に誰が責任を取るのか不明確
この状態では、
慎重な人ほど動けなくなり、
積極的な人ほど独断に走りやすくなります。
結果として、
経営者の手戻りと負担が増えていきます。
■ 「判断境界線」を決めるという考え方
ここで重要になるのが、判断境界線という考え方です。
判断境界線とは、
ここまでは現場で判断してよい
ここから先は必ず相談する
という線引きのことです。
これは権限の話ではありません。
安心して判断するためのガイドラインです。
■ 判断境界線がないと起きる問題
判断境界線がない組織では、
- 小さな判断でも確認が来る
- 大きな判断が事後報告になる
- トラブルが起きたときに責任の所在が曖昧になる
こうしたことが日常的に起こります。
これでは、
次世代リーダーは経験を積めず、
経営者は手放せなくなります。
■ 経営者が年初に決めるべき3つの問い
新年のこのタイミングで、
ぜひ次の問いに向き合ってみてください。
1つ目
現場で自由に判断してよいことは何か
2つ目
必ず相談してほしい判断は何か
3つ目
失敗しても許容できる範囲はどこか
これを言語化するだけで、
一年の育成の質が大きく変わります。
もちろん明確に線引きが難しい場合が多いと思います。ですがまずはできる範囲で良いので、試しに考えてみてください。次世代のリーダーたちが自分で考えることができるような環境を作っていきましょう。
■ 任せるとは、放り出すことではない
よくある誤解として、
任せること=放任
になってしまうケースがあります。
本来の任せるとは、
- 判断の範囲を示す
- 判断後の振り返りを行う
- 必要なときに支援する
この3点がセットです。
これがあって初めて、
次世代リーダーは安心して挑戦できます。
■ 年初に境界線を示す意味
年の途中でルールを変えるよりも、
年初に方向性を示す方が、
組織は動きやすくなります。
今年はここまで任せる
今年はこの領域で経験を積ませる
こうしたメッセージは、
次世代リーダーにとって明確な成長指針になります。
■ K-7の研修でも行っていること
K-7の次世代リーダー育成研修においても、
いきなりスキルやノウハウを教えることはしません。
まず行うのは、
- どこまで判断してよいか
- どこで相談すべきか
- 判断がチームにどう影響したか
を体験と振り返りを通じて整理することです。
これにより、
判断に迷わないリーダーが育っていきます。
■ 新しい一年を、育成の一年に
新年は、目標や計画を立てる時期です。
同時に、人の育て方を見直す絶好の機会でもあります。
次世代リーダーを育てたいのであれば、
仕事を任せる前に
判断の境界線を渡すこと。
それが、
自走式組織への最初の一歩になります。
■ 最後に
今年一年、
経営者がすべてを判断する組織にするのか。
判断を分かち合える組織にするのか。
その分かれ道は、
年初の関わり方にあります。
本年が、
次世代リーダーが一段成長する一年になることを願っています。