「部下に任せても結局、自分でやった方が早い」
「なんでこんな簡単なこともできないんだ…」
──そんな経験、ありませんか?
次世代リーダーを育てるうえで必須なのが、「権限委譲」。
しかし、多くの経営者や管理職がうまく任せられずに悩んでいます。
この記事では、なぜ権限委譲がうまくいかないのか?
そして“任せて育てる”ための具体的なポイントを解説します。
■ 任せる=投げる、ではない
そもそも「任せる」とは、どういう状態でしょうか?
「丸投げして放置すること」ではありません。
正確には、以下のような状態が「任せている」ことになります。
- 目的とゴールを共有する
- 必要な裁量や判断の余地を与える
- 結果責任は上司(自分)が持つ
- 必要に応じてサポートする
■ なぜ「任せる」がうまくいかないのか?
1. 任せる“スキル”を学んでいない
多くのマネージャーは、プレイヤーとしての成功体験はあっても、
人に任せるスキルを体系的に学んでいません。
そのため──
- 自分でやった方が早い
- 任せたのに思った通りに動かない
- 結局口を出したくなってしまう
という事態に陥ります。
2. 明確な“期待値の共有”ができていない
「そんなつもりじゃなかった」
「え、そういう意味じゃなかったの?」
このような“すれ違い”は、任せるときの「期待値の共有不足」が原因です。
- いつまでに
- どのレベルまで
- どんな成果物を
- どう進めてほしいのか
こうしたことを言語化し、合意することが必要です。
3. “小さく任せる”ステップを踏んでいない
いきなり大きな権限や責任を与えても、
相手が「何をどう判断すればいいのか」分からないケースが多いです。
任せ方にはステップが必要なのです。
■ 権限委譲のステップ:4段階モデル
K-7の研修でも使っている“任せる力”の4段階モデルをご紹介します。
【Step1】指示通りにやってもらう(指示型)
- 内容:やるべきことを細かく伝える
- ゴール:作業を覚える/正確にこなす
- 関わり方:手取り足取りでOK
【Step2】やり方を相談して決める(支援型)
- 内容:やり方の選択肢を一緒に考える
- ゴール:判断基準を覚えてもらう
- 関わり方:アドバイス+一部裁量を与える
【Step3】任せたうえで、報告を受ける(自律型)
- 内容:プロセスや手順も本人に任せる
- ゴール:自ら計画・実行・報告ができる
- 関わり方:「結果の報告」だけ受ける
【Step4】成果に対して信頼して任せる(成果型)
- 内容:成果目標だけを共有
- ゴール:方法やプロセスは自由に設定
- 関わり方:成果が出た時点で評価する
このステップを順に踏んでいくことで、
相手の“自走力”は自然と育っていきます。
■ 経営者・上司が陥りがちなワナ
「成長の機会を奪っていないか?」
部下やリーダー候補に仕事を“任せない”ことで、
彼らは「挑戦」も「学び」も得られません。
つまり、成長の芽を摘んでしまっているのです。
「任せる前提で仕組みを作っているか?」
- マニュアルがない
- 成果物の基準があいまい
- 報告やフィードバックの場がない
これでは、任せようにも不安が残ります。
■ “権限委譲”は育成の最大チャンス
「まだ早いかも…」という段階でも、
小さく任せて、育てながら引き上げるのが次世代リーダー育成の基本です。
そのためには:
- 信頼して任せる勇気
- ステップを踏んで育てる設計
- フィードバックの質と頻度
これらを整えていきましょう。
■ 任せて、育てて、組織が強くなる
結局、経営者がどれだけ優れていても、
任せる力がなければ組織は拡張しません。
逆に、「任せる仕組み」「任せて育てる文化」があれば、
経営者はより本質的な仕事に集中でき、組織は自走しはじめます。
K-7では、リーダー育成に特化した体験型研修で、
こうした“任せる力”の育成支援も行っています。
「なかなか部下に任せられない」「任せても育たない」と感じていたら、
その課題、私たちが一緒に解決します。